オンラインと実体験を融合させ、約2か月間にわたり自分たちの生活が海の環境に与える影響を学ぶ「水槽から見つめる未来の海プロジェクト」。ワークショップ3日目が開催されました。
プログラム最終回となる今回は、海の生き物を疑似体験したり、飲み物が水質に及ぼす影響を学びました。そして、自分の想い描く理想の海を表現しました。
ウミガメになって海ごみを考えよう!
ウミガメの姿になって漁網を巻き付けてみたら、からまった網を外すことができません。人間なら手を使って外せる漁網ですが、ウミガメにとっては、とてもやっかいな物だという事を体感しました。このようなことから命を落とすウミガメもいるようです。
海の生き物はなぜプラスチックをエサと間違えて食べるのか!チーム対抗戦
おかきとプラスチックが混ぜてある中から、素早く本物を選び出すゲームです。生存競争が激しい自然界では、エサの取り合いが起きます。ゲームを通して、生き物は、本物かプラスチックか見分ける間もなく、食べてしまう可能性があることがわかりました。
ほかにも地球温暖化の実験や、お茶や牛乳、スポーツドリンクなどを溝や川に流すと、水質にどのような影響を及ぼすかについて実験しました。
参加者のひとり美桜さん(6年)は「参加する前にも、人間の生活が海の環境に影響を与えると知っていたが、思った以上に影響が大きいと知った。これからもっと気を付けたい」と話してくれました。
参加者の多くは体験前、自分たちの生活が海の環境に影響を与えることを、少しは知っていたようですが、体験が進むにつれしっかりと認識し、ペットボトルより水筒を使ったり、冷蔵庫の開け閉めを短くするなど、環境を意識した行動を起こしているようです。
海の現状を知り、美しく豊かな海のために私たちができることは何かを考え、行動を起こした2か月間。
最後に自分が思い描く未来の海、理想の海を描きました。
生命のあふれる海、人間と生き物が共存する海、環境をよくするアイデアや発明などが描かれました。
子どもたちが、これからどんな行動を取り発信をしていくのか、講師を務めた隠岐しぜんむら深谷治理事長は、「今後は海を守るリーダーとして、家族や友達に学んだことを伝え、さらに学びを深めてほしい」と、ワークショップを締めくくりました。