松江市の島根大学教育学部附属義務教育学校9年生(中学3年生に相当)の2人が、海洋プラスチックごみを使ったキーホルダーの製作を進めています。10月28日(土)に開催される松江土曜夜市で販売し、島根県の海洋プラスチックごみの現状や、素材としての可能性などについて、市民に向け発信します。
三島佳莉さんと三代莉音さんは、地域や社会が直面する課題の解決に取り組む「未来創創造科」の授業で「資源とエネルギー」をテーマに選び、今年4月から海洋プラスチックごみの利活用について探究を進めてきました。
まずは、島根県の海岸にあるごみの量や種類、行政の施策などについて、島根県や松江市の担当部署で情報を収集。そして、課題解決のために海洋プラスチックごみを、材料としてもっと利活用できないかと調査を始め、島根大学や県外企業の協力を得て、海洋プラスチックごみを素材としたキーホルダーを製作することになりました。
当初は、皿の製作を目指していましたが、海洋プラスチックごみから食器を作ることが現状難しいと判明し、キーホルダーに変更。プラスチックの製品開発を行う県外企業から機器レンタルの協力を受け、自力で魚形のキーのホルダーを製作しています。
松江市の海岸で拾ってきた海洋プラスチックごみを丁寧に洗浄して色分けすることで、素材に再生させ、金型に入れてひとつひとつ魚形のキーホルダーにプレス。色の組み合わせを考え美しい製品に仕上がるよう工夫し、バリ取りは手作業で行います。
また、端材も無駄にしないようにと、レジンを組み合わせてアクセサリーも製作しています。
10月28日(土)松江市の白潟本町周辺で開催される松江土曜夜市で、キーホルダー100円、アクセサリー300円で販売することになっており、島根県の海洋ごみの現状や、問題解決のため自分たちが出来る行動などを訴求するパンフレットも制作して配布する計画です。
2人は、海洋プラスチックごみについて、「材料化できる資源だということを伝えたい。プラスチックは、適切にリサイクルや処理をしない自分たちの行動により、海を汚しているのであり、本来は良質な素材だと見直してほしい。」と話していて、プラスチックを適切に扱うよう、自らの行動を変える必要があることを伝えたいと意気込んでいます。
2人が展開するブース「海洋プラスチック雑貨店」は、10月28日(土)の松江土曜夜市で、17時30分~20時30分に開店します。みなさん是非立ち寄ってみてください!