海にまつわる民話をもとにアニメを制作し、子どもたちに伝える活動に取り組む「海ノ民話のまちプロジェクト」により「未来に語り継ぎたい海ノ民話」に江津市江津町に伝わるが民話が選ばれ、民話をもとに完成したアニメ作品「きゅうりの神さまと山辺神社」がお披露目されました。
民話は、江の川の恩恵を頼りに暮らす若者が、キュウリに乗って川を流れてきた神様を地域の人達と協力して大切におまつりする内容で、漁業の独占や資源の乱獲が川や海の生態系を乱す原因になることや、川の恵みは皆のものというメッセージが込められており、民話が伝わる山辺神社は、水運の守り神として信仰されています。
プロジェクトのアニメ監督を務める沼田心之介さんと柴田英知プロデューサーが1月31日(水)に、江津市の中村中市長を訪問して、アニメの完成を報告しました。
アニメを鑑賞した中村市長は、「とても見やすい作品だった。学校や市役所、公共施設などでアニメを上映して、大勢の人に環境保全について考えて欲しい。」とアニメの完成を歓迎しました。
完成したアニメは、観光振興や教育、イベントなどで活用することができ、江津市では役所などでアニメを流す予定となっています。
江津市立郷田小学校ではこの日、上映会が開催され、児童約90人とアニメの完成を心待ちにしていた地元の方々約30人がアニメを鑑賞しました。
児童がアニメの絵コンテを色鉛筆で塗るワークショップもあり、色を塗るだけでなくコンテに独自の絵を書き足す児童もいました。また、沼田監督による講演会もあり、制作現場の話に耳を傾けました。
児童からは「楽しく絵コンテの色塗りができた」「アニメの仕事の話を聞いて楽しかった」と感想が聞かれました。
「海ノ民話のまちプロジェクト」は、海と日本プロジェクトの一環として、2018年から日本中に残る海にまつわる民話や伝承を選定し、そのストーリーに込められた思いを表現したアニメーションを制作していて、民話が伝承されているエリアを「海ノ民話のまち」に認定しています。
2023年度までに全国67の民話が選ばれアニメが制作されました。島根県ではこれまでに、松江市の「えびすさまとにわとり」、大田市の「影ワニ」のアニメが制作されていて、海ノ民のまちプロジェクトのHPでは、全国各地の民話アニメが公開されています。
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