海と日本プロジェクトinしまね実行委員会は、魚をさばいて食べる体験を通して、地元の漁業と魚のおいしさを知ってもらう体験「さばける塾 inしまね」を、松江市美保関町で8月20日(土)に開催しました。
体験には7組16人の親子が参加し、早朝の漁港での水揚げ見学と、海鮮丼づくりを楽しみました。
夜明け前の美保関漁港に集合した参加者は、まずは大敷網漁から帰った漁船の水揚げを見学しました。
この日は、地元で「夏枯れ」といわれる現象で水揚量が少なく、このシーズンに大漁が期待されるアジも豆アジばかりで、刺身に出来るサイズはほとんどありませんでした。
夏枯れとは、真夏に魚があまり獲れなくなる現象。暑すぎると海水温も上がり、魚がいるはずの場所にいなくなり水揚量が減ってしまうといいます。
山陰の夏を代表する白い宝石シロイカ、肝も絶品で歯ごたえのあるカワハギなど、多種多様な魚の水揚げを期待していましたが、自然を相手にした厳しい漁業の現場を目の当たりにすることになりました。
「さばける塾inしまね 漁港水揚げ見学&取れたて鮮魚で海鮮丼作り」のルールは、その日水揚げされた魚をさばいて海鮮丼を作ること!もしや刺身に出来る魚が手に入らない事態に!?
しかし、最近の夏枯れを心配した地元の方が、さばける塾が開催できないのでは?と前日のアジを確保。おかげさまで、さばける塾は無事スタートし、1人2匹のアジをさばき、また、この朝に揚がったサワラやブリの子もさばくことが出来ました。
フードコーディネーターの西本敦子さんから、さばき方のレクチャーを受ける子どもたちの眼差しは、真剣そのものです。
さばき方を学んだ参加者は、家族ごとのテーブルに散らばって、親子で協力しなが楽しそうに挑戦。今回は、お父さんと2人で参加した親子が多く、さばき終わった魚は薬味を使って盛り付け、思い思いの海鮮丼が完成しました。
試食タイムには、地元婦人会メンバー特製、シジミがふんだんに入ったみそ汁も振る舞われ、新鮮な海の幸を味わった参加者は、美味しかったのはもちろん!またやってみたいと感想を話してくれました。
プログラムの最後には、漁業の神様としても知られるえびす様の総本社、美保神社や、北前船で栄えた美保関の街並みを見学。”神様と近い港町”と称される街の風情を楽しみました。