出雲市斐川町にある出雲村田製作所と島根富士通、島根島津の社員で構成される3社共同SDGs活動グループと、出雲工業高校・機械科の3年生、出雲市と海と日本プロジェクトinしまねがタッグを組んで、出雲市の海岸に設置する「ちょいスマ拾い箱」の制作に取り組み、このほど完成しました。
3社共同SDGsグループが出雲市環境政策課からの依頼を受けて、「ちょいスマ拾い箱」制作の取り組みが今年4月から始まりました。
「ちょいスマ拾い箱」とは、“ちょっとスマートな拾い箱“という意味で、現地で確認しなくても、遠隔地からごみの入り具合が確認でき、また、ごみが満杯になったことを知らせる仕組みが搭載されていて、データを元に出雲市がごみの回収を行います。
島根富士通のPC技術、出雲村田製作所の見える化センサー、島根島津の板金や溶接など、3社の強みを結集した取り組みです。3社の協力で、9月までに設計やシステムなどが完成しました。
出雲工業高校の生徒は、設計や製作を見学したり、実際に製作に携わったりすることで、インターンシップとしても取り組まれています。
夏休み明けの9月からは生徒の製作実習が始まり、10月末まで6回行われました。生徒が3社を訪れたり、3社の社員が出雲工業高校に出向いたりしながら進められ、このほど「ちょいスマ拾い箱」が完成しました!
出雲工業高校は、昨年も拾い箱の制作に取り組んでおり、今年の取り組みについて生徒は、「いちから設計し物を作ることは大変で、特に初めてのTIG溶接は学校で行っている溶接よりも難しく苦労しました。企業の方々がいなかったら、こんなにも良い作品を作り上げることはできなかったので、本当に感謝しています。」と話しています。
TIG溶接とは、火花を飛び散らさず、ステンレスやアルミ、鉄など、さまざまな金属の溶接に対応する溶接の一種です。高い技術力を持つ企業での実習を通し、生徒たちのスキルアップにもつながる取り組みとなったようです。
完成した拾い箱は、11月18日(土)・19(日)に出雲市で開催される「いずも産業未来博2023」でお披露目され、その後、出雲市多伎町の道の駅キララ多伎に設置される予定です。
「拾い箱」は、一般的なごみ箱とは異なり、自主的なごみ拾い活動を促し、一人一人が拾ったごみを回収するための専用の箱です。
この活動は、2022年から出雲市と海と日本プロジェクトinしまねが取り組む「神々の国出雲 海ごみゼロプロジェクト」の一環としても取り組まれています。
いずも産業未来博⇒ https://izumo-miraihaku.jp/exh/