松江市と出雲市にまたがる宍道湖でこのほど、宍道湖漁業協同組合による竹林魚礁の整備が行われました。湖底にマダケを差し込んだ魚礁は、水産資源の増加や水生生物の住処の確保につながっています。
竹林魚礁の造成は約15年前に始まり、現在は11か所と徐々に数を増やしてきましたが、造成から5年程経過すると折れたり倒れたりするため、定期的な整備が必要です。宍道湖漁協では松江市や出雲市の補助を受けて毎年、造成やメンテナンスを行っています。
この日整備されたのは松江市秋鹿町沖にある魚礁で、漁協組合員約20人が作業にあたり、広さ約1500㎡水深約3.5mに、1時間半かけて100本を差し込みました。
宍道湖漁協では、魚礁を整備することにより宍道湖を代表するヤマトシジミをはじめ様々な魚の住処となり、豊かな水産資源を育むことを目指しています。魚礁の内部ではシジミ漁ができないことから保護区としての役割もあり、魚やエビなどの隠れ場や捕食の場ともなっています。
今回は今年に入って3か所目の整備で、これまでの作業で合わせて500本を設置。伐採されずに問題となっている周辺地域の竹を使うことで、山の環境改善にもつながると期待されています。