世界遺産・石見銀山遺跡の構成遺産、鞆ケ浦から“幻の港”古龍遺跡へ向かう遊覧を紹介します。
かつて世界の銀の約3分の1を産出したといわれる島根県大田市の石見銀山。鞆ケ浦は、石見銀山開発当初の16世紀前半に、銀や鉱石の積み出しで栄えた港です。しかし積み出しが他港に移り江戸初期には漁村化、今はかつて船が係留された鼻ぐり岩が自然の中に溶け込み、静かにその歴史を物語る漁港です。
遊覧は鞆ケ浦から漁師さんの舟に乗り西へ約2km、幻の港といわれる古龍遺跡へ向かいます。約40分の遊覧は、銀山の歴史と美しい海、リアス式海岸の切り立った岩や洞窟などが楽しめます。洞窟の間を舟で通るなど迫力も満点です!
古龍は世界遺産に指定されるエリアではありませんが、16世紀に栄えた港と推定され、その賑わいは“古龍千軒”と称えられたということです。しかし昭和40年代初めに廃墟になったことから“幻の港”と言われ、今は住居跡と思われる石垣や井戸があるだけです。コンクリートの岸壁などはなく、中世の面影を残した海岸が目の前に広がっています。
日本と世界をつないだ古い港と、海の美しさを感じる遊覧は、波がおだやかな日に出港。10月末頃まで予約を受け付けています。
問い合わせ(鞆の銀蔵)TEL0854-88-3015
遊覧40分コース/4人乗り(2~4名の乗船で1人2,000円)事前予約必要