レポート
2019.01.04

宍道湖の冬の味覚「寒シジミ」

島根県の汽水湖、宍道湖を代表する水産物ヤマトシジミが美味しい時期を迎えています。寒い時期が旬の「寒シジミ」です。

  1. 宍道湖の風物詩 シジミ漁
  2. 3人で選別にあたる矢野さん家族
  3. ひとつひとつ手作業

シジミには旬が年2回あり、春先から産卵前の夏頃までと、1月から3月上旬までの冬場となっています。冬のシジミは越冬のために湖底の土に深く潜って栄養を蓄え、身の入りもよく旨味が増しています。

宍道湖のシジミ漁師 矢野順一さんは、シジミが土に潜る冬の漁は、他の時期に比べて力が必要なうえ、1.5倍の時間を費やすと言います。
朝早くからの漁を終え自宅の作業場に戻ると、採ったシジミを選別する作業に掛かります。シジミをひとつひとつ硬い地面に落とし、その微妙な音から品質の良し悪しを見極め、「ガポ」と呼ばれる音の悪いシジミは除かれます。漁師1人が 1日に漁獲するシジミは約90kg、粒にすると約3万5000といいますが、選別は3人がかりで約2時間かかる大変な作業です。

宍道湖のシジミを使ったシジミ汁は島根県東部を代表する味噌汁です。シジミの出汁がよく出て香りも高く、寒い朝には体を芯から温める地域のソウルフードです。
またシジミには、肝臓の働きを助ける栄養素が多く含まれていることから、飲んだ後のシメや二日酔いの朝食にも好まれています。

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