8月15日20時32分のレーダー画像です。台風7号により鳥取県と島根県に線状降水帯が発生し、記録的な大雨になっています。
鳥取市に大雨特別警報が出ています。今夜は川に近づかないでください。避難ができる方は川や斜面から離れてください。避難ができない方は2階に避難して下さい。雨止んでも、急に川が増水したり、土砂崩れが発生したりします。
山陰地方では今夜、線状降水帯が発生するリスクがまだまだあります!油断しないでください。
鳥取市佐治町の川にかかる高山橋の一部が崩落しました。
佐治町では24時間降水量が507ミリと1982年の統計開始以来、最多を記録しました。
また、智頭町も観測史上最大、鳥取市や倉吉市など県の東部・中部では多くの地点で8月の観測史上最大を更新する記録的大雨になっています。
1時間降水量は鳥取市佐治で97.5ミリを観測史上最大、鳥取市や鹿野町でも60ミリを超え8月観測史上最大を更新しました。
8月14日17時の予報では一時間最大で50ミリ、14日18時~15日18時迄の24時間に最大で200ミリという予報だったので、予報を大きく超える大雨になっています。
【8月14日17時 気象庁予報↓↓】
https://www.jma.go.jp/bosai/information/#area_type=offices&info_id=20230814075413_0_VPFJ50_310000&format=text&area_code=310000
なぜ、予報が大きく外れてしまったのか?なぜ予報を大きく上回る大雨になったのか?今後詳しい原因分析が必要ですが、現時点で考えられるのは…
①台風の動きが遅く、ほぼまっすく北上したため鳥取県に雨雲がかかり続けたこと。
②日本海の海水温が平年より高くなっていたこと。
台風進路の西側の鳥取県は日本海から台風に吹き込む北風によって次々に供給されます。そこに台風本体の熱帯の空気が合わさることで雨雲が発達したと考えられます。
海水温の上昇や、日本海からの風が今回の大雨に大きく影響していたと言えそうです。
しかし、上記のことは台風接近前からある程度予想できることです。
今後の予報精度の向上が求められます。(文責:海と日本プロジェクトinしまね 気象予報士 藤谷裕介)
■FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/572160
https://www.fnn.jp/articles/-/572240
台風7号により鳥取県で記録的大雨